熊本県では患者報告数が増加しています 熊本県では患者報告数が増加しています
 手足口病は、子どもを中心に、主に夏に流行します。

 感染すると、3〜5日後に、口の中、手のひら、足の裏や甲などに2〜3mmの水疱性の発疹(水ぶくれ)が出ます。発熱は約3分の1にみられますが、あまり高くならないことがほとんどで、高熱が続くことは通常はありません。ほとんどが数日間のうちに治る病気ですが、まれに、髄膜炎、小脳失調症、脳炎など中枢神経系の合併症のほか、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、さまざまな症状が出ることがあります。

 大人がかかった場合にも、子どもと同様の症状がみられる一方で、発疹が消えるまでの期間が長く、中には数か月に渡って、症状が残るケースもあります。また、治ってから、数週間〜1ヶ月後に手や足の爪が剥がれることがあります。剥がれたことに驚いて、皮膚科を受診した結果、手足口病と診断されることも珍しくありません。

 「感染症・予防接種ナビ」にも多くの方から、手足口病に感染した経験談が寄せられています。いずれも医療機関を受診しています。症状が酷い時には食事ができなかったり、歩くのもつらいようです。

経験談@ 愛知県 ぽやーんさん(9歳)

 口内炎が出来たと子供から相談があり、口の中を見たところ2ヶ所口内炎を発見。頬っぺたの内側と舌の側面、それぞれ1ヶ所。この時は普段通りの生活を送りました。

 翌日、口内炎が酷く痛むと言うので再度口の中を見たところ、口内炎の数が6つに。手と足を確認するも発疹はなし。ただ、舌の側面は異常なほど大きな口内炎になっており、色んな病気を疑い耳鼻咽喉科を受診。病院で、僅かながら手と足に発疹を発見。手足口病で間違いないだろうが、念のためヘルペスの薬を処方してもらいました。

 飲み物もご飯も痛みのせいで食べられず、手足口病のせいなのか、ヘルペスの薬の副作用なのか頭痛と腹痛。食べやすいとされるものを色々と試しましたが、どれも受け付けず、回数を分けてお茶をしっかり飲んで寝るといった感じに。

 翌日も変化はなく、ゼリーとお粥をチャレンジしましたが、2口食べたあたりで断念。次の日のうどんも、本当に少しだけ。

 夜は寝ながら痛いと泣いたり唸ったりと非常に可哀想でした。喋ることもうまく出来ず、家では首を縦に振るか、横に振るか、もしくは筆談で過ごし、学校も出席停止扱いにならないことや医師からも登校可能とは言われていましたが、欠席させました。

 手足口病とはいえ、やはりおかしいなと思った時点で一度受診されることをオススメします。

経験談A 東京都 ごうさん(25歳)


 朝起きてから腰の痛みがあったけど、そのまま仕事へ。お昼頃から体がだるく、明らかに熱があるのが分かり、仕事を早退し病院へ。その時点では38.7度の発熱と、若干の喉の痛みがあり、"風邪"と診断され処方された解熱剤を飲む。

 症状が悪化したため、翌日、再度病院に行きインフルエンザの検査を受けるも陰性。熱は39.7度まで上がる。また、喉の痛みで食事が取れない。

 その後、熱は下がるも喉の痛みは悪化。翌日、今度は溶連菌の検査を受けるが陰性で、点滴を受けて仕事へ。全く喉の痛みが取れないことが不思議だったが夕方、喉の奥に白い"ぷつぷつ"を発見。

 翌朝、起きた時に指先の痒みがあり、確認すると赤い点々がたくさん出ている。喉の痛みと白いぷつぷつもまだあった為、出勤前に病院で診察してもらい「手足口病」と診断される。夜には足の裏にも水泡ができ、少し痛む。

 思い返してみれば、今月の中旬に0〜3歳くらいの小さい子供がたくさんいるテーマパークに行っていた…。行ってから熱が出るまでに約1週間。いくら解熱剤を飲んでも全く喉の痛みが引かない、インフルエンザや溶連菌でもない場合には、手足口病を疑ってみても良いのかも。

経験談B 岡山県 ななかまどさん(46歳)

 子どもが通う幼稚園で流行っていたようで、腕や足首まで発疹が出ているお子さんも見かけました。数日後、急に発熱し、悪寒と立っていられない程の全身の痛みが現れました。その時点では手足に発疹は出ていませんでした。しかし、熱が下がらず、全身痛くて、ろくに眠れずで2日間苦しみました。

 少し熱が下がったので病院に行き、インフルエンザの検査をしましたが、判定できず。まだ発疹は出ていなかったので、手足口病とは診断されませんでした。
ところが、熱が完全に下がり仕事復帰したその日に、手の平に発疹が出始め、そこから足裏に広がり、物が握れず、歩けないくらい痛くなりました。

 さらに3週間後くらいから爪に変化があり、半年かけて順に全ての爪が剥がれました。インフルエンザよりも痛くてつらかったです。

感染しないために

 有効なワクチンはなく、また発病を予防できる薬もありません。治った後でも、比較的長い期間、便などからウイルスが排泄されることがあります。また、感染しても発病はせず、ウイルスを排泄している場合があります。

 一般的な感染対策は、手洗いをしっかりとすることと、排泄物を適切に処理することです。特に、保育施設などの乳幼児の集団生活では、感染を広げないために、職員と子ども達が、しっかりと手洗いをすることが大切です。特におむつを交換する時には、排泄物を適切に処理し、しっかりと流水と石けんで手洗いをしてください。また、タオルの共用はしてはいけません。

 手足口病は、治った後も比較的長い期間便の中にウイルスが排泄されますし、また、感染しても発病しないままウイルスを排泄している場合もあると考えられることから、日頃からのしっかりとした手洗いが大切です。

<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。

感染症・予防接種ナビでは、みなさまからの感染症経験談を募集しています
引用:厚生労働省「手足口病に関するQ&A」
文:感染症ニュース取材班