ワクチンで風しんを予防しましょう ワクチンで風しんを予防しましょう
 2月は"風しんゼロ"月間です。

 国立感染症研究所によると、2020年の風しん感染者数は100人と2019年の2,306人から大幅に減少しています。

2021年"風しんゼロ"プロジェクト宣言

 公益社団法人 日本産婦人科医会は、 先天性風しん症候群児の出生をゼロにし、 風しんの完全抑制を目標とした活動を進めています。 2017年に厚生労働省をはじめ、 行政、各種団体等の理解、支援のもと、「"風しんゼロ"プロジェクト」を立ち上げ、毎年2月を"風しんゼロ"月間と定め情報提供や啓発活動を行っています。

 2021年の"風しんゼロ"プロジェクト宣言の内容は以下のとおりです。

【2021年"風しんゼロ"プロジェクト宣言】
・40〜50代の男性に強く訴えます!

・風しん抗体検査・第5期風しん定期接種のクーポン券を受け取ったすべての方へ
まだ80%以上の人が検査を受けていません
〇風しんをゼロにするために検査を受けてください
〇また職場等で周囲の方が検査を受けられるよう配慮してください

・風しん抗体検査,予防接種(MRワクチン)が
〇特にこの世代に実施されるよう皆さんの行動を求めます

・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が大きな話題となっていますが、わが国では
〇2019年から妊婦への風しん り患のリスクをなくすための大切な対策が続いています

働き盛りの男性へ 風しんの定期接種が行われています

 近年報告されている感染者の中で、大きな割合を占めているのが30代から40代の男性です。この世代の男性は、風しんワクチンの定期接種を受ける機会がなかったため、抗体を持っている人が少なく、感染する人が多いとされています。

 そこで、厚生労働省は2019年度から3年間、これまで風しんの定期接種を受ける機会がなかった昭和37年4月2日生まれから昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、風しんの抗体検査を前提に、定期接種を実施しています。

 該当する男性へ無料クーポン券が送付されていますが、実施率はおおよそ17%に過ぎず、80%以上の方が抗体検査を受けていません。

 自分自身はもちろん、これから生まれてくる世代の子どもを守るために、ぜひクーポン券を使って風しんの抗体検査と予防接種を受けましょう。

妊娠中の女性はワクチン接種ができません

 風しんは妊娠初期の女性がかかると、おなかの中の赤ちゃんも風しんに感染し、難聴や心疾患、発達の遅れなどの症状が現れる「先天性風しん症候群」になる恐れがあります。先天性風しん症候群は、それ自体の治療法がありません。予防として、妊娠を予定または希望する女性は、妊娠前に風しんワクチンを受け、風しんの免疫を獲得しておくことが最も重要です。また、夫や家族など、周囲の人も、ワクチン接種などで、風しんを予防することが大切です。

 なお、妊娠中の女性は風しんワクチンを受けられないため、風しんに対する十分な免疫がない方は、風しんの感染を避けるために、次のようなことに注意して生活してください。

・妊娠中はできるだけ人混みを避ける
・夫や同居している家族などにはすぐに風しんワクチンの接種を検討してもらう
・自分や家族、職場の人などが風しんとわかったら、かかりつけの医師に相談する
・出産後、できるだけ早く、風しんワクチンの接種を検討する

風しんはワクチンで予防することができます

 風しんは感染力が強いですが、ワクチンで予防することができる感染症です。

 過去に「風しんにかかったことがある」と考えている人の中には、実際にかかったのは「麻しん(はしか)」など別の病気で、風しんの免疫が無い人も少なくありません。風しんにかかったかどうかや、ワクチンを受けたことがあるか曖昧な場合は、風しんの予防対策を検討しましょう。

参考:公益社団法人 日本産婦人科医会「2021年“風しんゼロ"プロジェクト宣言」
国立感染症研究所「風疹に関する疫学情報:2021 年 2 月 10 日現在 」
監修:国立感染症研究所感染症疫学センター第三室(予防接種室)室長 多屋馨子氏