2月は""風しんゼロ""月間です。風しんについて取り上げます。

 風しんが今も流行しています。風しんは、成人がかかると症状が重くなることがあります。また、妊娠20週頃まで(特に、妊娠初期)の妊婦さんに感染させてしまうと、生まれてくる赤ちゃんの目や耳、心臓に障害が起きることがあります。

 2019年度から3年間、これまで風しんの定期接種を受ける機会がなかった昭和37年4月2日生まれから 昭和54年4月1日生まれの男性を対象に、風しんの抗体検査を前提に、定期接種を行うことになりました。この年代の男性には、過去に公的に予防接種が行われていないため、自分が風しんにかかり、家族や周囲の人たちに広げてしまうおそれがあります。対象者には、お住まいの自治体から、原則無料で風しんの抗体検査と予防接種を受けられるクーポン券が送付されます。

2019年度の現状

 対象者に対して、1年目の2019年度は、昭和47(1972)年4月2日〜昭和54(1979)年4月1日生まれの男性にクーポン券が送付されています。厚生労働省の発表(2020年1月7日)によりますと、2019年度にクーポン券を発送予定の約646万人のうち、4〜11月に抗体検査を受けた人は978,422人で、クーポン券発送予定者の約15.1%であることが分かっています。さらに、4〜11月に予防接種を受けた人は197,572人で、クーポン券発送予定者の約3.1%でした。

風しんの感染力と生まれてくる赤ちゃんへの影響

 風しんは、免疫がない人たちの集団で1人の患者が発生すると、5〜7人にうつるという強い感染力があります。感染して発しんが出る前1週間と、後1週間は人に感染させる可能性があるので、知らずに感染させてしまうこともあります。また、女性が妊娠している時に風しんウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんも風しんウイルスに感染することがあります。それが原因で目や耳や心臓などに障がいを持って生まれることがあります。それが、先天性風しん症候群です。2020年現在、流行が話題になっている新型コロナウイルスと比較しても、その感染力や影響は大きいと言えます。あなた自身だけでなく、周りの妊婦さん、ご家族を風しんから守るため、社会全体で風しん予防に取り組む必要があります。

クーポンを使わないのはもったいない!

 特に自治体からクーポン券が届いている男性は、無料で抗体検査が受けられるこの機会を逃さないように気を付けたいところです。国立感染症研究所の多屋馨子氏は、「クーポン券は本来1万数千円近くかかる抗体検査と予防接種を無料でできる“金券"のようなものです。使わないのはもったいない。自分自身と家族や職場の人を守るため、忙しい合間を縫ってぜひ受けてください。自分自身と大切な人々を守れるのはあなたです。」と、働き盛りの男性たちに呼びかけています。

 なお、クーポン券が未送付であっても、市町村に希望すれば、クーポン券を発行し抗体検査を受けられます。風しん抗体検査・風しん第5期定期接種受託医療機関については、厚生労働省のホームページ(「風しんの追加的対策について」)をご覧ください。

風しんはワクチンで予防可能な感染症です。

参考情報として
国立感染症研究所 感染症疫学センター 風疹に関する疫学情報
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/rubella.html
取材協力:国立感染症研究所 感染症疫学センター 第三室 室長 多屋馨子氏