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過去11シーズンと今シーズンの <br />2019年第36週~2019年第47週までのインフルエンザ推定患者数の週別推移 過去11シーズンと今シーズンの
2019年第36週~2019年第47週までのインフルエンザ推定患者数の週別推移
 2019年11/18~24(第47週)のインフルエンザの1週間当たりの推定患者数は約109,000人であり、5週連続して増加が続いています。また、2週連続して前週の推定患者数(11/4~10(第45週)の約33,000人、11/11~17(第46週)の約61,000人)を大幅に上回る増加が続いており、これまで局地的であったインフルエンザの流行は、全国的な流行に移行したと考えられます。また、休日明けの月曜日(11/25)の1日当たりの推定患者数は約43,000人と今シーズンの最多(約21,000人)を大きく更新しています。

年齢群別情報

 2019/9/2~8(2019年第36週)から11/18~24(第47週)までの累積の推定患者数は約435,000人であり、年齢群別では5~9歳(21.9%)、10~14歳(15.2%)、40~49歳(13.4%)、0~4歳(12.7%)、30~39歳(11.4%)の順となっていて小児の罹患者の割合が増加しつつあります。

ウイルスの型

 国立感染症研究所感染症疫学センターの病原微生物情報によると、今シーズンこれまでのインフルエンザ患者由来検体から検出されたインフルエンザウイルス(433検体解析)は、A/H1pdm が88.5%と多く、次いでA/H3(A香港)亜型6.0%、B型5.5%の順となっています。

 インフルエンザの推定患者数はここ2週間で大幅な増加が続いており、インフルエンザは全国的な流行モードに入ったと考えられます。インフルエンザの患者発生の動向については注意が必要です。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏