図.咽頭結膜熱 流行の様子<br />情報元:IDWR2017年第16週(2017年4月17日〜2017年4月23日)<br />監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏 図.咽頭結膜熱 流行の様子
情報元:IDWR2017年第16週(2017年4月17日〜2017年4月23日)
監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
 咽頭結膜熱(別名、プール熱と呼ばれることもあります)は例年6,7月ごろが流行のピークとなります。

 現在患者数は増加傾向にあり、今後夏に向けて更に流行が拡大するものと予想されます。特に感染経験の乏しい小児の集団生活施設である保育園、幼稚園、小学校等では流行時期になると集団発生が多発していくものと思われますので、注意が必要です。

 なお、プール熱という名前の方が一般的に知られるようになり、プールに入ったら感染してしまうなどというイメージを持っている方もいらっしゃいますが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。

地域別情報

 2017年第16週(4月17日〜4月23日)の速報データによると、定点当たり報告数が最も多いのは鹿児島県、次いで奈良県、富山県、岩手県、広島県となっています。

症状

 発熱、咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)、結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)の3つが主な症状です。通常感染してからの潜伏期間は5〜7日。症状がある期間は3〜5日といわれています。
 

感染経路

 咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染です。また、飛沫感染もあります。

 原因ウイルスは、アデノウイルスで、感染力は強力です。直接接触だけではなくタオル、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すり、エレベーターのボタン等の不特定多数の人が触る物品を介した間接接触でも感染が広がります。

 アデノウイルスは、環境中で数日間活性を保っているため、施設やご家庭などで患者が発生している場合は、皆がよく手を触れるものを中心に消毒を行うことも重要な感染対策となります。

治療方法

 特異的な治療方法はなく、対症療法が中心となります。眼の症状が強い時には、眼科的治療が必要となることもあります。

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監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2017/5/12