今月、注意してほしい感染症は4つ。ノロウイルス感染症、RSウイルス感染症、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)、水痘(水ぼうそう)です。

 ノロウイルス感染症は、例年11月から本格的な流行となり、12月はピークとなります。これからの時期は注意が必要です。主な症状は嘔気・嘔吐及び下痢で、嘔吐・下痢は1日数回から多いときには10回以上のこともあります。

 RSウイルス感染症は、近年は10~12月が本格的な流行の期間となっています。特に乳幼児は、最も注意してほしい感染症です。生後1か月未満でも感染する可能性があり、無呼吸の原因になることがあります。
次の症状がある場合は、かかりつけ医に相談しましょう。息がゼイゼイと呼吸が苦しそうになる。咳で何回も夜中に起きる。熱が下がっても症状が改善されない。咳込んで嘔吐してしまう。※悪化するときには、発熱はあまり関係がありません。

 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は、例年10月11月に患者数が増加しています。予防法は、患者との濃厚接触を避けることが大切です。咳エチケットや手洗いなどの一般的な予防法も効果が期待できます。

 水痘(水ぼうそう)は、10月から水痘ワクチンが定期予防接種になりました。まだかかっていなくて、1~4歳までの幼児は、接種をしましょう。水痘ワクチンは、2回の接種により軽症の水痘も含めてその発症を予防できると考えられています。回数も確認しましょう。

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏
更新:2014/10/30