【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症) 経験談】GW後に小児の集団生活で注意が必要 発症後に気をつけたい合併症の危険

2022年5月12日更新

感染対策(びせいぶつ芸能社) 感染対策(びせいぶつ芸能社)
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)は、保育所や幼稚園の年長さんを含め、学童期の小児で流行する感染症です。例年は、5月以降に患者報告数が増える傾向にあり、ゴールデンウィーク明けの集団生活で注意が必要です。

「感染症・予防接種ナビ」に寄せられた、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)の経験談をご紹介します。

広島県 りゅうママさん(10歳7か月) 発症時期:2015年1月中旬 発症時の最高体温: 37.8℃
初日は、夜に熱っぽいという息子の声ではじまった。

熱は37.8℃。手足が冷たく、寒気がするというので、OS1を飲ませて睡眠。

翌日、朝は37.4℃。インフルエンザを疑い、夕方に小児科を受診する予定で様子を見ると37.2℃。迷いながらも体がだるいというので小児科へ。

熱以外の症状は、喉の痛みと体のだるさ。

インフルエンザと溶連菌感染症の検査をし、結果はインフルエンザではなく、溶連菌感染症。

抗生物質を服用始めて24時間経過すれば、小学校登校可能と告げられるも、だるそう。

2週間後に尿検査。一か月後には尿検査と診察。後も大変ですね溶連菌感染症は。

感染症の専門医は
感染症専門医で、大阪府済生会中津病院に勤務する安井良則医師に、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(溶連菌感染症)について、お話を伺いました。

(安井医師) 溶連菌感染症は、保育所や幼稚園の年長さんを含め、学童期の小児で流行する感染症です。感染経路は飛沫感染と接触感染で、小児の集団生活や、きょうだい間で感染のおそれがあります。典型的な症状は発熱、喉の痛みです。その他、舌にポツポツとした白苔がつきます(イチゴ舌)。

治療方法は薬の種類により期間が異なりますが、適切な抗菌薬を処方された期間、途中で症状が軽快しても全部飲み切りましょう。合併症で糸球体腎炎をきたすことがありますので、適切な時期に尿検査をしておきましょう。

こちらの経験談にあるように、OS-1などの電解質が含まれた飲み物を摂らせるのは、体に優しいので良いですね。点滴に入っている成分を飲むという感覚です。特に、嘔吐や下痢をしている場合には、ナトリウムやカリウムといった電解質が体から出て行ってしまい、体内のバランスを崩しがちです。電解質が含まれた飲み物を摂ることによって、体に必要な成分が早く吸収され、体内のバランスを整えてくれるので体調の回復に役立ちます。

ただ、溶連菌感染症にOS-1などの電解質が含まれた飲み物が必要というわけではなく、普通の水分を飲ませても大丈夫です。電解質が含まれた飲み物は、嘔吐・下痢をしたり、フルマラソンの後など大量に汗をかくような場面で、ナトリウムやカリウムが一気に排出され、脱水症状のおそれがある場合に飲むほうが、より一層効果を感じられるかと思います。溶連菌感染症は感染性があるため、治療をはじめて24〜48時間経ってから、本人の体調が良い場合に登園・登校が可能になります。

症状
感染すると、2〜5日の潜伏期間の後に発症し、突然38度以上の発熱、全身の倦怠感、喉の痛みなどが現れ、しばしば嘔吐を伴います。また、舌にイチゴのようなぶつぶつができる「イチゴ舌」の症状が現れます。まれに重症化し、全身に赤い発疹が広がる「猩紅熱(しょうこうねつ)」になることがあります。

発熱や咽頭痛など、新型コロナウイルス感染症の症状と似ており区別がつきにくいため、症状が疑われる場合は速やかにかかりつけ医を受診しましょう。

感染経路
主な感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染と、細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染です。

予防・治療方法
予防のためのワクチンは、まだ実用化されていません。予防には、手洗いなどの手指衛生、マスクの着用など咳エチケットが有効です。治療においては、十分な抗菌薬の投与による治療をおこなわないと、リウマチ熱や急性糸球体腎炎などを引き起こすことが知られています。合併症を予防するため、症状が治まってからも決められた期間、抗菌薬を飲み切ることが大切です。感染した場合、治療が開始されてから24〜48時間が経過するまでは学校、幼稚園、保育所での集団生活は許可すべきではないとされています。

<おことわり>ご紹介する経験談は、あくまでも投稿者個人の症状や意見です。
◇感染症・予防接種ナビでは、みなさまからの感染症経験談を募集しています。
頂いた経験談は、研究目的として感染症の専門機関へ提出させていただく場合がございます。

引用:国立感染症研究所「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは」
厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」
取材:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

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