【感染症ニュース】咽頭結膜熱 新型コロナウイルス感染症と区別がつきにくい症状も

2020年11月6日更新

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咽頭結膜熱の感染力は強力です 咽頭結膜熱の感染力は強力です
咽頭結膜熱は発熱・咽頭炎・上気道炎など、新型コロナウイルス感染症と区別がつきにくい症状が現れます。病気を引き起こすアデノウイルス(主にアデノウイルス3型)は、感染力が強く接触や飛沫によって感染します。今年は、例年流行のピークとなる夏期の患者数は低い水準で推移しましたが、冬の流行のピークである12月に向けて増加していく可能性があります。間接的な接触でも感染することから、流水・石鹸による手洗いを行うようにしましょう。

咽頭結膜熱とは
咽頭結膜熱は、主にアデノウイルス3型(他に1、2、4、5、6、7型等でもみられる)に感染することによってみられる咽頭炎、結膜炎を主とする急性ウイルス性感染症です。別名プール熱とも呼ばれ、患者数は例年5月から増え、6〜7月が流行のピークとなりますが、12月を中心に冬季にも流行する感染症です。

なお、プール熱という名前の方が一般的に知られるようになり、プールに入ったら感染してしまうなどのイメージを持っている方もいますが、残留塩素濃度の基準を満たしているプールの水を介して感染することはほとんどありません。

患者数の動向
IDWRの速報データによると
2020/10/5〜10/11(第41週)は、定点把握疾患(週報告)が358件(0.11)
2020/10/12〜10/18(第42週)は、定点把握疾患(週報告)が423件(0.13)
2020/10/19〜10/25(第43週)は、定点把握疾患(週報告)が462件(0.15)

地域別情報
2020/10/19〜10/25(第43週)の速報データによる、定点当たり報告数が最も多い順

福井県(0.52)
富山道(0.38)
香川県(0.36)
沖縄県(0.35)
山形県(0.31)
宮崎県(0.31)

症状
主な症状は以下の3つです。
・発熱
・咽頭炎(咽頭発赤、咽頭痛)
・結膜炎(結膜充血、眼痛、流涙、眼脂)

眼症状は一般的に片方から始まり、その後他方にも症状が現れます。

潜伏期は5〜7日とされています。

ただし、生後14日以内の新生児に感染した場合は全身性感染を起こしやすく、重症化する場合があることが報告されています。

感染経路
咽頭結膜熱の感染経路は、主に接触感染で、感染力は強力です。直接接触だけではなくタオル、ドアの取っ手、階段やエスカレーターの手すり、エレベーターのボタン等の不特定多数の人が触る物品を介した間接接触でも感染が広がります。

治療方法
特異的な治療方法はなく、対症療法が中心となります。眼の症状が強い時には、眼科的治療が必要となることもあります。

予防法
最も大切な感染対策は、流水・石鹸による手洗いです。アルコールは効果的ではありません。

タオル、階段やエスカレーターの手すり等の不特定多数の人が触る物品による間接的な接触で感染するため、流行期間中はしっかりと手を洗うことを心がけてください。

咽頭結膜熱について詳しく見る▼

監修:大阪府済生会中津病院感染管理室室長 国立感染症研究所感染症疫学センター客員研究員 安井良則氏

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